債権を現金化する手続きがファクタリングであり、具体的には売掛金の現金化のことになります。日本では以前から掛け売りの習慣が強く、品物を先に引き渡して月末などに一括して生産することが一般的となっています。仕入れや購入をする側にとっては支払いの時期を先延ばしにできるためメリットが大きいのですが、一方で販売をする側は代金の回収までに時間がかかることや、あるいは取引先の倒産により代金が回収できなくなるなど、様々なデメリットがあります。そのような掛け売りのデメリットを解消できる方法がファクタリングであり、通常の売掛金販売と比較すると様々な点で有利になります。
ファクタリングでは売掛金を業者に買い取ってもらい、そこから手数料を差し引いた金額を入金してもらうことができます。手数料は比較的割安に押さえられているため、売掛金の額面の8割から9割程度の金額が回収できることが多いようです。すぐに手元に現金が必要な場合などには、借入金を利用する場合の利息と比較しながらファクタリングの活用を検討してみましょう。また売掛金を業者に買い取ってもらう方法では、債権の権利そのものが買取業者に移行することになります。
業者に支払う手数料には貸し倒れに備えるための引当金相当額が含まれていますので、仮に貸し倒れが発生したとしても損害倍書を請求されることはありません。貸し倒れのリスクを回避できることも、ファクタリングを利用する大きなメリットになります。