与信調査をせずに取引を始めると、相手企業の経営状況により売掛債権の回収が困難になることもあります。掛け売りでの取引の場合は、支払期日に取引先から入金が行われないといった未回収リスクがあるので、与信調査をせずに取引を始めると相手先企業の資金繰りが悪化していることを見抜くことは不可能です。資金繰りが悪化していることが分かればその企業との取引をせずに済む、他の信用度愛が高い企業と契約を交わすなどの選択肢も出て来るわけです。資金繰りが悪化している状態を見抜けずに取引を行えば、売掛債権を回収できない事態を招くことになるので注意が必要です。
与信調査を行わす売掛債権を回収できなくなる、この状態は仕入先への支払いにも悪影響を与える要因です。未回収の状態でも、仕入先には支払いが発生しますし納税なども必要です。これらは期日までに行う必要があり、今度は自社が資金繰りが悪化することになり結果的にキャッシュフローが悪化するなどのシナリオが待ち構えているわけです。同業他社が多く業種などの場合は、業界内で印象が悪くなるリスクも潜んでいます。
キャッシュフローが悪化すると仕入先への支払いが遅れてしまうので、仕入先に関連している企業からの印象を悪くしがちです。さらに、キャッシュフローが悪化して資金繰りに困るような状況になったとき、金融機関からの融資を利用すると利息の負担が生じます。このとき、売掛債権が未回収になっている会社が倒産すれば回収の見通しが立たなくなるので自社は連鎖倒産といった最悪なケースを招くなど、与信調査をしないとこのようなリスクがあります。
