企業間取引(BtoB取引)で、与信調査は未回収のリスクをゼロに導くために欠かせないものです。ただ、調査を実施すれば必ず未回収をゼロに導けるとはいい切れるものではありません。大手企業などの場合は、情報公開を行っているので情報を集めやすく、中でも上場している会社などの場合は法律および証券取引所などのルールで事業内容・財務状況・経営上の重要な情報、このような情報を開示することへの義務付けがあるので収集しやすいわけです。これに対して、中小企業の場合は公開されている情報が限定的になるので、収集可能なものも限定されるなどからも、中小企業の与信調査を行ったとしても判断材料が少なくて信用度合いの把握がしにくい、結果的に取引をスタートすることが難しいケースもあります。
ちなみに、専門機関を利用して与信調査を行うと報告書が提出されますが、この報告書には様々な調査項目とその内容が記されています。全体的に内容を見たときに、信用度合いが高い会社は特別な懸念点がなく問題も少ない、しかし金融機関が回収不能になった不良債権が発生している事実が分かると取引を避けた方が良いなどの判断ができます。ただ、中小企業の中にはこのような事実がつかみにくいケースもあり、情報が不足することもゼロではありません。日本の会社の大半は中小企業なので、販路拡大のターゲットも中小企業です。
中小企業と取引を行う前などの与信調査は情報が不足することもあるので、対策は欠かせない存在といえましょう。