与信調査を行うためには、自社で行うもしくは専門の会社にお願いする2つの選択肢がありますが、与信調査を行うタイミングはこれから候補になっている取引先と契約を交わすべきか否か、このような段階です。調査を行う目的は、取引先が信用できるのか、特に金銭的な支払い能力を有しているのかといった部分です。黒字経営を続けているような優良企業は少ないけれども、赤字になったとしても資金力が高いので直ぐに挽回できる、資金繰りに困っていない会社は信用度合いが高めです。そのため、これから取引する会社に支払い能力があるのか知りたいときなど信用調査を活用するべきタイミングの一つといえます。
ただ、新規取引するときだけ与信調査を行うわけではありません。例えば、今まで継続的に取引を続けていたけれどもその会社の評判を耳にした、経営が苦しいなどの情報を入手したときも調査を活用すべきタイミングの一つです。噂だけで事実ではないことが分かれば安心して取引を継続できますし、経営が苦しいことが分かったときには別の会社と取引するなど状況が悪くなる前段階で手を打つことができるわけです。長く取引を続けていると取引額を増やしたくなることもありますが、上限が分からないと簡単に増やすことができません。
与信調査を行うことで上限を把握できるようになるので、事業を拡大するときなど有効な手段といえます。新規開拓のとき、ターゲット企業の取引状況を把握しておけば競合対策にも生かせます。